ガッシュ!! ゴームとミールは敵でも愛しいキャラ!(※ネタバレ考察含む)

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【※この記事はネタバレを含みます】ゴームとミールについての感想・考察

金色のガッシュ!! 完全版

著者名:雷句誠
漫画のタイトル:金色のガッシュ!! 完全版 
出版社:クラーケンコミックス(コミック(紙))
発売日:14巻(2020/1/24)、15巻(2020/2/21)、16巻(2020/2/21)
参考にした巻:14巻、15巻、16巻

ガッシュは本当にすばらしい漫画で、子供のころも大切なことを教えてもらったり感動したりして泣いていましたが、大人になってからは登場人物の背景がより想像できて深く考えさせられるものがある老若男女におすすめの漫画です!

この記事では終盤に出てくるキャラクター「ゴーム」と「ミール」について書いていますが、ネタバレを含みますのでまだ原作を読んでいない方はこの記事は読まないでくださいね!
また、感想・考察は独自の解釈なので、もし認識が違っていたら「そういう感想なのね」と思ってください!

「でかすぎる悪」についての感想

「でかすぎる悪」に屈するしかなかった過去


今を必死に生きているだけでも、人は気づけばそんな過去を自分の付随物として持たされていますよね。
ミールの格好は派手で肌の露出も多く、心がすさんでいるかのような発言や表情をしており、背中には誰かにつけられたひどい傷があります。

強大な力を持つ社会の裏の組織に、金稼ぎのために働かされてきたのではないでしょうか。
そうだとしたら、自分の意思を奪われ自尊心も奪われた状態で必死に生きてきたその時間にさえ、「自分がそういう(世間から見れば真っ当ではない)ことをしてきた人間だ」という結果がついてきます。

自分はもう「そういう過去のある人間」なのだと考えると、自分の望んでいた結果ではなかったのに、その自分と一緒に生きていくしかないという絶望に近いものを感じます。

その期間が長いほど、教育やスキルを得ていないしほかに生きるすべを見つけることが難しいと考えてしまうのかもしれません。
もう抜け出せないと信じ、結局自分はここでこうして生きていくしかできないのだとあきらめているように思えます。

クリアに対する恐怖心や、子供にも容赦がなく敗者をあざける

ゴームはクリアに恐怖を感じている描写はなかったように思いますが、ミールはクリアに対して危機感を感じ、ゴームが生き残るためにミールの常識のなかでの最良の行動を取っていたのかもしれません。

ミールは今まで「でかすぎる悪」に搾取されてきた弱い立場だったと思われます。
もしかしたら自分がまだ幼いときから、ずるくひどく利用されてきたのかもしれません。
そしてそれを覆すすべがなく、「弱ければ搾取される」「負けた立場では何を言っても無駄」そう信じることで自分を無理やり納得させていたのかもしれません。

だからこそ、相手が子供であってもどんなにひどい状況であっても、どんなにずるいことであっても「勝って生き残る」ということがミールの世界の法律なのかもしれません。

ひどい環境や悪意によって自分の心がすさんでしまうことは、私も経験があります。
その悪意の伝染(ミール)によって、平和の法律をつくろうとしていたアースさえも破れてしまいました。
どんなに正しいことをしていても、悪が自分の世界に干渉してきてしまうことはあるのだと思います。

そんなミールをクリアと戦うよう働きかけたのはゴームでしたが、ゴームを変えたのはキャンチョメ(友達)の優しい心でした。
悪の根が深く住みついていればいるほど、差し伸べてくれる優しさを信じる気持ちはなくなってしまうかもしれません。(ミールが、かばってくれるフォルゴレの背中を攻撃したように。)
それでも「悪」を変えるのは「痛み」ではなく、「優しさ」や「友情」、「愛」なのだと感じます。

ゴームについて

単純で素直な感情をもっているのがかわいい

ゴームは体のほとんどが黒く、少しこわい印象も受けますが実際は単純で無邪気な性格をしているように感じます。
クリアに対して恐怖心を抱いているような描写はなかったと思いますし、実際に痛みを感じたときのみ怯えていたと思います。

冷静に分析するミールに対して、力こそ強いもののあまり考えずに行動しているのがゴームなのかもしれません。
戦いに参加する魔物の子供は大きさも歳もばらばらだと思いますが、ゴームはかなり幼いのでしょうか・・・。

異空間内の光

キャンチョメと別れたあとの異空間は様子が違っていました。

異空間はゴームが自分でつくりあげたものです。
キャンチョメと出会って異空間が変わったのかもしれません。

ゴームは黒い術を使うので異空間が闇一色なのもそういうものだと思い込んでいましたが、自分でつくりだすものなのだから自分の感情や状況が反映されてもおかしくないかもしれない・・・。

今までクリアという闇を心のなかにいれて二人でただ座っていたのが、キャンチョメと出会ってからは光に照らされた花畑を知ってしまって、キャンチョメと別れてからも(花畑を彷彿とさせる)その草が近くに生えていた・・・。
友だちが自分にとっての光であり、大切にしたいと気づけたから異空間の世界も変わっていたのだと思います。

クリアに「ケチ」と言った?

クリアの言葉から察するに、ケチ発言をした・・・?
キャンチョメが自分にとって本当に大切だったから必死になってお願いしたのだと思います。

また、こうも考えられます。
ミールはクリアに対して恐怖心を抱いているのに対して、文句を言うことのできるゴームは「クリアを怒らせるとどうなってしまうのか」予想ができないのかもしれません。
激怒したミールにも言い返すシーンがありました。

「でかすぎる悪」から昔逃げたことがあると思われるミールと、クリアに反発するゴーム。
ミールが激怒したシーンでは、ミールからしたら過去の自分を見ているようで感情がゆさぶられたでしょうね・・・。

ゴームとミールの絆

ゴームが何を伝えたいか大体わかる

パートナーとしての絆も感じますし、ミールと似た境遇にあるゴームだからこそ自分を重ね合わせ深い感情でつながっているのかもしれません。パートナーになることが運命だったのかもしれませんね。

ミールはなんだかんだゴームに優しい

ガッシュたちの敵として出てくるミールですが、敵に対して容赦がない一方でゴームには優しい場面もあるようです。

クリアという悪の下で生きるしかない環境で、そのなかでできる労わりをしているお姉さんのようにも思えます。
ガッシュ序盤には魔物の子を利用しようとするパートナーの人間が出てきたなかで、ミールはひどい環境でもなんとか生き残るためにゴームを気遣っているように感じました。

ガッシュとミール

今まで悪の片棒を担いできたことをゴームよりも痛いほど認識しているミールにとって、ガッシュに頼みをするなんてミールにとってはあり得ない選択肢だったと思います。

普通に生きていても、悪いことをしてしまった相手にお願いなんてしづらいですよね。
ミールは自分がでかすぎる悪によって利用されてきた時点で、今後の人生も終わりだと感じていたと思います。
諦めて生きることでなんとか生き延びられていたミールが、お願いをするということが本来はどんなに抵抗のあることだったかと考えてしまいます。

ガッシュだって敵だったのだから、ミールにとっては脅威になりえます。
それでもガッシュにお願いしたのは、自分はでかすぎる悪から助けてもらえることはなかったけど、自分と似ているゴームがこのまま終わってしまうことはやるせない気持ちが強かったからでしょう。

ゴームからの手紙

ゴームの手紙は長文ではなく、単純な感情を書いた短文かもしれません。

なんだかんだゴームには優しかったミールなので、ゴームが本当につらい思いをした自分と同じ状況にならなくてよかった・・・と思っているのかもしれません。

ミールが「悪」に対して経験したこととゴームの一連の経験が同じにならなかったことで、ミールの心にも「救われた」という例ができ、少しでも爽やかな風が吹いたんじゃないかという気がします。
ゴームに自分を重ね合わせていたとしたら、自分の心も少しあたたまったかもしれませんよね。

本当の正義とは

ゴームの使う術は「闇」を意識させるような黒いものでした。

悪VS正義という二つの立場だけでなく、ミールとゴームの存在は敵で悪いことをしているけどそうなってしまった理由についても描かれています。
悪を潰すのが本当の正義ではなく、そうなってしまった要因をなくしていくことが本当に必要なことだと感じます。

キャンチョメと出会ったゴームのように、この件をきっかけとしてミールが幸せを感じられる人生を生きられるよう願わずにはいられないキャラクターですね!

相手の態度やしていることだけをもって相手自体を悪だと決めつけても本当の解決にはいたらない。その人の背景や感情を深く理解して相手に優しい心で接することこそが、本当に悪からその人を救うことになるのかもしれません。
キャンチョメが攻撃をやめて、友達になろうと言ったように。なかなか実生活で実践するのは修業が必要ですが・・・。

すいか
すいか

騙されてしまうことだってあるし、こちらも人間だから感情的になってしまうし、すごく難しい問題だと思います。
優しいだけじゃなく、強さや信念がないとなかなか相手に歩み寄ることは難しいですよね。
でももし自分がミールの立場だったら、反発したり攻撃的になってしまうかもしれないけど、必ず自分を見捨てないでほしいと思うかもしれません。

MichaelaによるPixabayからの画像




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